差別と向き合う。無視?OR反撃?
チリ編があと一回で終わるのですが、最近立て続けにあった子供たちとの出会いに
ついて書きたいことあるのでお付き合いください。
以前にも差別について記事を書きましたが、第2弾です。前回の記事はこちら↓
人種差別を受けました<ペルーでアジア人差別> - 無職、南米ペルーへ挑む!
中指を立ててしまった
ついこの前、授業の帰り道に中学生くらいの男子2人組に
“Hola amiga”(へーい)と声をかけられたので“Hola”と返して通り過ぎようとしました
すると“Bienvenida”(ようこそ)と言われたので“Gracias”(ありがとう)と
にっこり笑って返したのですが、やたらまた「ようこそ~…」と言ってきました
何かと思ってよく聞いたら「ようこそ香港へ」とにまにましながら言われていたんです
私は中学生坊主二人相手なら怖くないと思ったのか、
気づいた頃には振り向いて笑顔で中指を突き立てては歩き去っていました
彼らは追いかけてはこなかったものの「ばーか ばーか」といわんばかりに
声を荒らげて一生懸命香港へ歓迎してくれました笑
人生でおそらく初めて本気で人に中指を立てた日です
この戦いに一瞬勝った(=言い返せた)と思ったのも束の間、歩いているうちに
知らない相手にせよ誰かに「死んでほしい」という意思表示をしてしまったことに
罪悪感を感じました
私の中でどんなに憎しみを持っても「死ね」とは口が腐っても言わないと誓った日、
慣れない日本の生活でつい同級生の男子に言い返してしまったけれど
驚くほど強い言葉で自分が傷ついたのを思い出しました
口に出していなくてもやってしまったことは同じ意味で、もっと他に自分を守る方法が
あったのになと反省しました
無視するのが一番良い?
スペイン語があまり話せなかった頃は誰に何を言われようと目を合わさずに
その場を立ち去っていましたが、少なくともその日は一日悔しさでいっぱいでした
やられっぱなしの自分が悔しかったので、そこから言い負かすための暴言文句やらを
積極的に覚えて練習していたのですが、結局女一人ということもあって
万が一危険に巻き込まれることを想定すると、悔しくてもそこはぐっとこらえて
受け流すのが賢明という場面があったりで使うことはありませんでした
隣に仲間でもいればいいんですけど、必ず一人の時に狙われるんですよね~
まあ、あとは単に自分の反応が遅すぎて言い返す頃には独り言になっているとか笑
反撃できるならするべき
「そんな教育のなっていないやつら、相手にする方が時間の無駄。」
そう思う人は少なからずいると思いますが、少しでも反撃ができた時と
何もできなかった時とだと後の気持ちの消化の早さが全然違うんですよ
あなたがもしどんなことを言われても気にせず過ごせる人なら話はまた別ですが、
自分も立ち上がって戦うことで一方的な攻撃を受けたと思わなくなります
「こんなことを言われたけど、私はこう言ってやったんだ!」っていう自信がついて
自分を守る術さえ見つければ、誰もが怯えずに堂々と歩けるようになります
教育してやる
反撃することで気持ちが楽になった一方、ひどいことを言ってしまった罪悪感や
逆切れされて危ない目にあう可能性を考えたら本当に正解なんてないと思います
結局はその場その場で対応するしかないです、言われないのが一番ですが!
しかし教養の低さっていうのはどうしようもできないものです
ただし「話せばわかってくれそうな人」と「まだ救えそうな子供達」には積極的に
説教交じりの会話をします
そこまで気になるの?
どこへ行こうと特に子供たちは私に興味津々です
くすくす笑いながら指をさされたり、わざわざ相席してまで見に来ます
しかも話しかけるわけではなく「チニータ」やら中国語の真似?をしたり
こちらがスペイン語がわからない前提で冷やかしたりしてきます
私が目を合わせると笑いながら両手で目尻をあげたりする子もいましたね
仕方ないなーと思いながら声をかけます
「おい。礼儀をわきまえろ。」
こういうと目を真ん丸にして驚きます笑
ここでぴゅーっと逃げるか「こいつ会話できるじゃねえか!」と居座るかどっちかです
もちろん残った子供たちにだけ色々教えてあげます
まずは<私はどこの国からでしょうゲーム>です
驚くことに日本を知らない子供が多いです
中国はもちろん知っていて、韓国は韓流アイドルのおかげでしょうか
ちょっと会話するとあとは向こうからの質問攻めです
最後は決まって当て字で名前を書いてあげたり(100%漢字の方が喜ぶ笑)、
たまに漢字が思い当たらなくてバカにされたりしながらも楽しく会話を締めます
おわりに
子供に罪はないですからね
そういうこと言われたら結構傷つくんだよとか
みんな違うけど結局同じ人間だからねとか
人種で一括りにするんじゃねえばっきゃろーとか
あとは「世界の広さ」と「旅のロマン」を語っては
君たちにもいつか経験してほしいなって伝えています
そうやって少しずつ世界が広がって、
誰がどこへ行っても良い思い出が作れるようになってほしいです